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映画館の人々

2010.02.18 Thu
 今を去ること二十数年前、地元で「めぞん一刻」「ア・ホーマンス」の、壮絶な二本立てを観たときの思い出について。映画館は、たしか松山国際劇場だった。

 その日が平日だったか休日だったか、今となってはさだかでないのだが、なんせ客はまばらであった。席の近辺で目に付いたのは、わたしと同年配らしき数名の自衛官グループと、映画の内容を考えれば場違いな感じの老夫婦。さきの上映は「めぞん一刻」で、自衛官たちもわたしとおなじくこれを目当てに来た様子だったが、次第にとまどった様子で顔を見合わせるようになった。映画が終わるとなかのひとりが困惑した調子で
 「……なぁんか、あんまし笑えんかったなあ……」
 とつぶやき、
 「……うん」
 と仲間たちが同意した。さらに、
 「……原作とだいぶ違うとったなあ……」
 「……ほうじゃなあ……」
 わたしも胸中、彼らに激しく同意した。

 併映の「ア・ホーマンス」が始まり、しばらくすると銭湯での入浴シーンとなった。すでに松田優作がつかっている湯船に仲間の男たちがいきなりざんぶと入るのだが、あまりの熱さにあわてて飛び出すというシチュエーションである。それをみて、老夫婦の夫が心底驚いた声で、
 「掛かり湯もせんのじゃなあ!」
 妻は穏やかに
 「ほうですねぇ。若い人はねぇ」
 と応じていた。

 昭和六十一年の、秋であったかと記憶する。


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